作品及び推薦文
セレクター推薦文
あやいろさんの作品は一見シンプルな描き方ですが、そこに込められている『幼いあの日』を痛烈に思い返すひとときをくれる作品を描いてくれます。TRiCERAで取り扱われているポップアートの中でも人気が高く、お名前を拝見したときには"完売"となっておりました。本作品は赤や黄色など明るい色を基調にしながらも、夕焼けや秋を思い出させどこか愁いを帯びた作品となっております。TRiCERAのアーティスト群の中でも大変気になっていた作家さんでしたので、今回セレクトさせていただき大変嬉しく思います。
セレクター

間地 悠輔
まじすけ株式会社
代表取締役
TRiCERAヘビーユーザー
セレクター推薦文
瞬間の輝きに魅了され、時空間を超え、想像力を自在に推し量れる可能性を秘めている。
セレクター

金光 修
株式会社フジ・メディア・ホールディングス代表取締役社長
兼株式会社フジテレビジョン代表取締役社長
セレクター推薦文
作品のスタイルはいくつかあるようだが、今回の作品については、ピカソのキュビスムやコルビュジエを連想させながら、日本の風景を感じさせるという点が面白いのではと思う。まだまだ「現時代的な新」と「歴史的な旧」、「自分らしさ」と「技法」の間で揺れ動いている様子はあるが、今後どちらも上手く自分のものとし、確立したらどのように作品は進化するだろう、というのを今後も追い続けて見てみたい、と思ったところから選ぶに至った。今後にも引き続き期待したい。
セレクター

小池 藍
GO FUND, LLP代表パートナー
セレクター推薦文
キャンバスに描かれたものは私の想像を駆り立てるだけではなく、何かスーッと引き込まれてしまうような感覚を覚えその日の私の気持ちを表すかのように表情が日々変わる。菊地先生の絵は経年劣化するのではなく、経年美化していくと聴き腹落ちした。
セレクター

松尾 和利
経営者
アートコレクター
作品名 : Box drawing -paleblue-
制作年 : 2021
サイズ : H15 x W19cm(描画部分)H26 x W37 x D0.1cm(用紙サイズ)
技法 : 紙にクレパス
セレクター推薦文
私は、新型コロナや内紛など、辛い事がいくつも目の前に現れる昨今、アーティストは何が出来るのかと考えている。
一見何とも無いモノ、日常的に繰り返し意味を無くした行動、それらは私たちにとってどんな意味があるのか、人間とは何なのかと坂下の作品は一貫して問うていると思う。
今回のドローイングシリーズには、作家が決めたあるルールがある。そのルールは法則的で、あまり意味の無い事のように思える。しかし、繰り返されるそのルールの中にこそ辛い日常からの脱却のヒントがあるのではと、この作品は優しく問いかけてくれていると感じている。
セレクター

南村 遊
アーティスト
セレクター推薦文
見られている。徹底して見られている。見透かされている。どれほどたくさんの目が私を見ているのだろう。いや、こちらを見ていない目もある。互いに見合わせていたり、そっぽを向いていたり。存在感のある「目」の存在。目だけじゃない、口もある。開いていたり、閉じていたり、笑っていたり、すましていたり、ちょっとニヒルにシニカルに微笑をたたえていたり。人間とはたくさんの顔を持ち、たくさんの感情を持ち、たくさんのかかわりをもって生きているのだとあらためて気づかされる。だけど作者の姿勢は、あくまでもクールに、ポップに、感情を離れた客観的な視点で見せてくる。ここにもまた一つ視線がある。
セレクター

及川 美紀
株式会社ポーラ代表取締役社長
作品名 : Painting of Still Life,Plant and Chair
制作年 : 2014
サイズ : H21.4 x W17.8 x D3.2 cm
技法 : パネル、キャンバス、アクリル絵具
セレクター推薦文
竹村さんの作品を初めて拝見したのは3年ほど前の個展でした。
離れたところから見た作品は一見ミニマルな色面のみで構成された絵画のようですが、近付いてみると立体的に積み上げられた絵の具が建物や橋の形を成しひとつの街の風景を作り出します。それはまるで小さなジオラマを見ているような不思議な感覚でした。
竹村さん作品の重要なポイントは、物理的ではない絵画空間内の不確かなボリューム・層(レイヤー)を無くすことで得られる絵画ならではの鑑賞体験を生み出す点にあります。
厚塗りをしたアクリル絵の具を削り出し平滑にすることによって絵の具の上下や優劣を排除した画面づくりや、糸状に絞りだされた絵の具を巧みに扱い1枚の面をキャンバス上に構築していく緻密な作業によって私たちに新鮮な絵画体験を与えてくれます。
今回出品して頂く「静物と植物と椅子の絵」は額装されたように見える“絵画“であり画面上の“絵”に見える部分と“額”に見える部分は同じアクリル絵の具で描かれています。絵の具による表現の幅の可能性や、イリュージョンのような視覚的な面白さ、ほんの少しの遊び心のような側面に魅力を感じます。
セレクター

大橋 麻里子
アーティスト
セレクター推薦文
彼の絵は良い。いやしくも推薦する以上、何がどう良いのかという説明責任があるのかもしれないが、良いとしか言いようのない絵がこの世にはある。タナカヤスオ氏の作品は一級の書のように、一気呵成に作られる。その制作スタイルを聞くと、思わず禅とか、日本のわびさび的な文脈で語りたくなる。しかし私は、彼の作品をジャクソン・ポロックのアクション・ペインティングの流れでとらえてみたい。ポロックのようなタバコの吸い殻こそ落ちてはいないが、そこには作家のナマの呼吸がみなぎっている。激しく暴れ回った瞬間瞬間が、恐ろしく新鮮なまま完全に冷凍されていて、作品を見ていると、自分の死んだ後とか、あるいは百年後とか、千年後とかの世界のことを考えてしまう。
セレクター

新宅 睦仁
アーティスト
セレクター推薦文
自由が足りない現代社会と、作家自身が幼少期から学生時代まで身体的不自由であった環境がリンクしており
唯一動くことができた右手で、Iphoneで絵を描き続けてきた歴史から生まれる作品からは、どんな人間でも可能性はあるといったメッセージが現代社会への贈り物のように感じる。
変化の激しい時代にデジタルネイティブとして育ち、体感。即興。想像力。を大切にしいてる作者は現代社会を敏感に感じ取っていることから、今後の彼女の制作の変化にも注目したいと思った。
セレクター

岩崎 かおり
株式会社THE ART CEO
アートコレクター
セレクター推薦文
どうにもならない内面の不自由さと、煌びやかに見せようとする外面の自由さが反発しあっている。ソーシャルネットワークでつながり過ぎた世の中の、不自由さと自由さを行き来しながら悩んで進む自分の姿を映し出したような作品でした。闇と光を纏う存在感で、一番最初に目に飛び込んできました。
セレクター

山口公大
ARIGATOBANK共同創業者取締役
TRYPEAKS代表取締役
セレクター推薦文
中澤さんの作品と対峙するとき、木という素材がかつて生き物であったことを強く意識させられます。鑿跡の集積や、磨かれた木肌の質、やわらかな彩色からは、何かが土のしたで蠢めくような不穏でやわらかな気配を感じます。彼女の作品の主軸である物語の登場人物のレリーフが施された彫刻、二つの図像は鑑賞者の視点によって重なり、歪み、あるいは消失します。イメージと身体性が相互に想起され、視るという身体感覚は激しく揺さぶられます。それは自然を眼前にした時の抗いがたい無力感にも似て、様々な思索を我々にもたらします。
セレクター

額賀 苑子 | Sonoko Nukaga
アーティスト
セレクター推薦文
永山健吾の作品は、どこまでも一枚の「絵画」である。格好をつけるわけでも、饒舌に語り出すわけでもなく、一心に存在するただ一枚の「絵画」である。情報社会の中で多くの先行例を参照できるようになった今、技術の模倣や表面的な強度へのアプローチに躍起になるアーティストは少なくない。それに対して永山は、今の時代にはもっぱら珍しい、一枚の絵に等身大で向き合う、ある意味では非常に古臭い作家である。しかし、その古臭さの中に私は絵画の美の普遍性を感じずにはいられない。
セレクター

菊地 虹
アーティスト
セレクター推薦文
「人は大気圧の中に生き、肌によってその内外を隔ててきた。これからメタバースの中に生きるようになると、その輪郭はどうなるのだろうか?アーティストは人類の未来を予言できるか?」 by 松本大
強弱がつけられた厚塗りの集合体が、明確な輪郭を示している。作者は人間自体を、記憶が封入され外装が整えられた容器、として捉えているのではなかろうか。一見ぼんやりとしたテーマ性の中でも明確な思いが感じとられる作品である。徐々にではあるがパーソナリティや個の権利がフィーチャーされ、尊重し合えるようになりつつある現代。情報が溢れ、そして細分化され過ぎて、そもそも個への興味が失われつつあるように思える。人間の役割や細部の情報は果たして必要なのか?そんなテーマ性も私は感じ取った。私はこの作品の前をウロウロしながら様々な距離から見てみたい。きっと全く違う見え方になるはずだ。それは、現実社会での自分と他者との関係性に似ている。今後の他の作品も見てみたいアーティスト。 by パントピスコ
セレクター

松本 大
マネックスグループ株式会社
代表執行役社長 CEO

パントビスコ
クリエイター
セレクター推薦文
昨今の若手作家の勃興の中、まめにチェックしているつもりですが、今回の選考ではじめて出会った作家さんでした。
私のコレクションのテーマは『壁』。ストリートアートからコレクションが始まったので、壁にスプレーで描いていた作家の作品がメインでした。その後はだんだんとこの作品があそこの壁に描いてあったらいいなと1人で想像しながらコレクションしています。
星野さんの作品は、木製パネルの素地が見えていて、見た瞬間、壁だなーと、、。
ファンタジックでバーチャルな図柄の奥に見える木目に吸い込まれそうになる感覚がたまらなく良い。
ずっと見ていたいし、人にも見せたくなる作品。もっと他の作品も見てみたいと思いました。是非、コレクションしたい作家さんです。
セレクター

大城 崇聡
株式会社between the arts CEO/FOUNDER
一般社団法人日本アートテック協会(JAAT)代表理事、アートコレクター
セレクター推薦文
Feminine sensitivityというタイトルからは、女性的な感性、とか、、というイメージが浮かびます。
石彫という、技術を必要とする素材を用いて女性的なフォルムや、包まれているという感覚を出しながら、どの国でもわかる、新鮮な作品だと思います。
大学の卒業展で偶々彼の作品を見せていただいたときは、どちらかというと強さと重厚さを感じた記憶があり、その年の展示では抜群に完成度の高い作品と感じたことを思い出しました。
セレクター

居松 篤彦
アートテクノロジーズ株式会社 代表取締役
一般社団法人日本アートテック協会(JAAT)代表理事
セレクター推薦文
「人とは情報の集合体」という人間データ分析noteを公開していますが、まさにこちらのアートと共鳴しており、見た瞬間にビビッと来た作品でした。人はお互い、表情と言葉を介して情報を伝え合いますが、正確に届くことが難しく、当人によって意図的に操作された情報を受け取り続けています。それによって受け取った人も彩る感情を反射して来ます。十人十色、全ての人にとってオリジナルな解釈ができる素晴らしい作品です。
セレクター

ヴァネッサ・パン
Skillive株式会社代表
連続起業家
セレクター推薦文
勢いや大胆さを感じる一方で、フラットであり、筆で作られるグラデーションや止めを意識した作者の表現が日本らしさを感じます。
作者が描いている境界のような線からは、内と外といった境目でもなく、言葉では表せない”見えない力”となることで、想像力を掻き立てられます。
ブレない軸を持ちながらも着実に変化を成し遂げている表現力から、数年後はどのような作品を描かれているのか?とても気になるアーティストです。
セレクター

岩崎 かおり
株式会社THE ART CEO
アートコレクター
セレクター推薦文
リアルもネットも含めて身の回りの様々な接点で自らを表現していく、または演じていくカオスがとてもよく表現されています。今後さらにメタバースなどの世界に突入していくことを考えながらじっと見ているとさらに生み出されるカオスを想像して「ドキ」っとさせられました。そういう向き合い方のきっかけを与えてくれる作品。
セレクター

小林 琢磨
オルビス(株)代表取締役社長
セレクター推薦文
中国特有の仮山石をモチーフにした作品で面白いと感じました。さらにZeng Chaoの他の作品で見られる、母国の社会情勢に言及するような彼の制作姿勢も気に入っています。
セレクター

井口 泰
株式会社TRiCERA 代表取締役/Founder
一般社団法人日本アートテック協会(JAAT)理事